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卒業論文2017年度

仮テーマ(2017年1月)

氏名 タイトル 内容 コメント
岩田 水問題 水問題は、資源問題の中でも、最も人々の生活に
私は、水問題と就学率の向上、女婿の社会進出に関係に注目して、論文を書きたいと思います。
発展途上国における水問題を含む環境・インフラの改善が経済発展を促すかという視点は良いテーマだと思います(OK)。その効果をもたらす具体的な背景として、就学率や女性就職率や大学進学率等を分析してはどうでしょうか。
  日本の農業のブランド戦略 論文大会の研究では、視点が金額面に偏ってしまいました。
そこで、論文大会で世界的にも日本は安心、安全なものを生産しているという定評があります。
今回は、日本の農産品のブランド戦略に注目したいと思います。
WEST等で報告した分析方法も使いながら、最終的な輸出促進のために「ブランド戦略」が効果あるという流れだとOKです。
中瀬 「アメリカの保護貿易主義的な政策が日本経済に与える影響について」 アメリカのトランプ大統領が示唆している保護貿易的な通商・貿易政策が日本経済または日系企業に与える影響。またそれに伴い変化する日米関係、日本の対応について。 OK。大恐慌以降に台頭した保護主義や、貿易理論における関税政策の影響等をしっかりと組み込んでください。
  「EU離脱後のイギリスの対EU貿易と対日本貿易の変化及び影響」 EUを離脱した後のイギリスが各国とどのように貿易をおこなっていくのか。対EU国と対日本の2つの観点から考察。 OK。重要な分析視点は、関税同盟や自由貿易協定に参加することの経済的影響になります。参加することに関しては、多くの先行研究があります。今回は、それを巻き戻すことの影響を推測することになります。
  「Jリーグの放映権料と経済の関係性について」 Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)とPerform Groupが提供するスポーツのライブストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)」が2017年より10年間、約2100億円の放映権契約を締結。これにより多額の放映権料を得ることになり、この放映権料を資金に産業(サッカー)拡大、またそれに伴う経済効果について。 上記の二つも候補にあるのであれば、吉田ゼミ的には、これはパスしてください。
渡邉 IT事業と金融業界の今後 スマートフォンにウェアラブルなど、IT事業と連携したビジネスは顧客に魅力を与えるようになってきました。自動車業界においても、AI機能の付与など、ITは様々な分野で活用されています。金融業界においても、ITを用いた様々な事業が立案されています。今現在では、フィンテックやビットコインなど、インターネットを用いた新たな決済手段が顕著です。しかしながら、日本は海外と比べ、IT事業の活用には消極的です。日本が海外同様にITを活用することで、金融業界にどのようなメリットがあるのか、データ分析を通じて調べたいと思います。 OKです。しかし、フィンテックをテーマにすると、入手可能なデータに限界があり、データ分析が難しくなります。過去の金融イノベーション事例(クレジットカードの導入・ATMの導入)がもたらした影響の分析等も踏まえて、現在進行形のフィンテックが及ぼす影響の分析まで広げて考えて下さい。
江畑 各国が保護主義に傾く理由・自由貿易の実際効果 保護主義、ブロック経済の学術的歴史的メリット・デメリットを明らかにした上で、
NAFTAやEU、AFTAによってどれだけ余剰が実際に変化したのか、経済成長率か何かの指標で分析したいと思っています。
その結果からどこを改善すればもっと効果が見込めたのか、日本はこれからどう対策すればいいのかまで論じれればと考えました。
OK。現在の米国と英国を触れる程度で主要テーマとせずに、自由貿易協定の経済効果の分析とすると、他のゼミ生と重ならずに良いですね。
トゥー 日本の卸売業と東南アジア市場の進出に関する動向 日本の卸売業が国内市場シェアの中、実績が好調な状態になり、国内シェアの中、ランキングトップ10に並んでいる。一方、東南アジアの諸国、特にタイとベトナム市場に進出する問題に関しては、これからの可能生を考察したいと思います。具体的に、タイ市場とベトナム市場を比較し、分析した上に、これらの市場における卸売業の進出の将来性を考えたいと思います。 OK。タイ・ベトナム市場を比較分析するのは良いテーマだと思います。ただ、卸売業とした場合、幅広い企業や業務形態を含んでいるので、さらに絞り込んだ方が良いかもしれません。また、日本企業の進出だけでなく、欧米・中国企業の進出も重要かもしれません。こちらも検討してみてください。
坪野 日本におけるダイバーシティ経営の実現性 現在、日本的経営スタイルがうまく機能していないといわれている。そのため多くの企業が成果主義導入などの経営スタイルを模索している。グローバル化が急速的に進んでいることや、少子高齢化が進んでいるいま、ダイバーシティ経営スタイルを導入することで、労働生産性を上げることができるのではないかと考えたため、このテーマを選んだ。
ダイバーシティ経営とは、多様性を受け入れる経営スタイルで、さまざまな文化、人種、年齢などを会社のなかに入れることでイノベーション起こすことや、労働生産性をあげることを目的とする経営スタイルである。
経営学科であれば問題なしですが、吉田ゼミ的にはテーマがずれているように思われます。「少子高齢化の問題」とすると、より経済学のスタンスに立てるので、その対策の一つとして、(企業側の視点ではなく、政策的な視点で)多様性を推進することで労働市場の活性化を考える方向だとOKです。
志萱 アメリカでの日本の自動車産業 特にTOYOTAについて執筆しようと考えています。新たなアメリカ大統領の就任による影響など。 企業を1社に絞り研究するのは経営学的にはOKですが、吉田ゼミ的には避けてください。但し、論文が大きく二つに分けることができて、前半で国際経済の理論(tariff jumpingや関税政策競争、輸出拠点としての直接投資等)の考え方の整理、後半でトヨタ等の日本自動車企業の事例(過去の貿易摩擦や今後の米国政策)に焦点を当てる、構成であればOKです。
原田
BRICS銀行の今後の展望
BRICSは世界人口の半数、世界GDPの3分の1を占める。先進国各中央銀行が政策金利を過去最高レベルまで引き下げる一方、新興国では利下げによる景気刺激の動きが鈍い。この国々は近い将来、利下げに動く可能性はあるか。
そしてBRICS銀行は途上国のインフラ金融を囲い込み、欧米が牛耳る国際金融秩序へ対抗する事は可能かどうか。このポジションはアジアインフラ投資銀行(AIIB)と重なるが、どちらが実現可能かも比較しながら分析していきたい。
銀行の融資の仕方などのところで外国為替とか投資とかの話も入れる事が出来たら良いなと思っています。
国際金融のど真ん中なのでOKです。前半の金利の連動性については、データ分析も可能であり、関係する先行研究もしっかりあります。後半のBRICSの金融資本が先進国の金融資本に対抗できるかは、少し焦点が不明確です。元々資本は国際移動するので、金融仲介である銀行の国籍と、元々の資本を出資した国籍は異なりえます。民間銀行を見ているのか、それともIMF・World Bank対AIIB等の国際機関のレベルの話なのかも明確にする必要があります。後半部分に関しては、もう少し考えてみましょう。